プロポリスの抗炎症効果

「古代の抗生物質」と呼ばれたプロポリス。
抗菌力を活かした利用方法で、民間薬として紀元前の昔から利用されてきた歴史があり、現代の抗生物質よりもその功績は大きいと言っても過言ではありません。
多くのメディアや書籍で、その効果・効能が紹介されていますが、主に切り傷や腫れ物に効くという内容です。
今回は、そんな疑問から、皆さんと一緒にプロポリスについて紐解いて行きましょう。

なぜ切り傷や腫れ物なのか?

それには歴史的な理由があると考えられています。
古代、仕事や戦いによって傷を負った場合、その多くは刃物による傷や、打ち傷擦り傷が主だったものになります。
刃物で傷ついた肌を清潔に保つことが出来なかった場合、大きく腫れ上がり、「腫れ物」に発展してしまいます。

当時、旧日本軍が薬のない戦場で傷を負った時、多くの人が感染症で苦しんだと知らされています。
傷口が青色になり、多くの方々が苦しんだその原因は、小さな傷口でも消毒することが出来ず、雑菌などが繁殖してしまった事が原因です。
その症状は、「ガス壊疽」と呼ばれ、現代に知られています。
このように、古代の生活環境を鑑みれば、怪我や戦いの確率が高い時代背景において、多くの怪我や傷は、外傷性のものが多かったのではないでしょうか。
今に伝えられているこれらの症状は、傷を負った時に素早く消毒することが、いかに大切であるかを物語っています。

古代の人々はプロポリスを直接塗りこんでいた

セイヨウミツバチの巣の入口付近や、隙間付近に塗り込められているプロポリス。
非常に粘着質が高くてネバネバしているため、天然の軟膏として特に何もすることなく塗りつけることが出来ます。
塗りつけると書きましたが、その採取量は非常に少なく、大きな傷を埋めるほどの量は採取できません。
従って、薄く伸ばして傷口に擦りこむような使い方をする必要があります。
少量でも、蜂の巣の衛生状態を清潔に保つことができるプロポリスですから、少量に薄めても効果があったと考えられます。
実際に、現在販売されている多くの液状プロポリスは、薄められたものがほとんどです。

内服としても活用していた

プロポリスの活用方法は外傷に塗布するだけではありません。
強い抗菌・抗ウィルス作用によって、塗った場所の雑菌を撃退してくれる効果を発揮するのも本当ではありますが、それ以外にも、服用して体の内部から効果を発揮する方法が伝えられているのです。
プロポリスを口から摂取すれば、胃腸炎に効果を示し、水分に混ぜて気化したものを吸い込めば、それは現代の吸入器にあたり、呼吸器の炎症を和らげてくれる効果が期待できます。
古代の人々は、軟膏のように塗りつけるだけではなく、飲んだり吸い込んだりして、その効果を余すことなく活用していたのです。

現代ほど衛生的にクリーンな環境を保つことが出来なかった時代において、プロポリスは清潔さを保つことができる貴重な物質であったことが伺えます。
健康食品として人気があるのも頷けるのではないでしょうか。

【参考】
プロポリスガイド:http://nr3.coolverse.jp/ranking.html